がん免疫治療

がんの免疫治療 よくある質問

自己の血液から細胞を取り出して培養させ体内に戻す養子免疫(受動免疫)には
インターネットでみるといろんな種類がありますが区別がわかりません。

NK細胞、リンパ球療法、樹状細胞等多数の名称の療法があります。
発展過程を考えるとわかりやすいかもしれません。

発展過程
1980年 LAK療法が始まる、IL2で刺激。主にT細胞を活性化、効果が乏しい
1990年 NK細胞療法、IL2と各種抗体で活性化。細胞が平均65%程度含まれる。非特異的なので20%程度と効率が悪い
2000年頃 活性化リンパ球療法(CAT療法)、LAKの改良型、抗CD3抗体で主にT細胞を刺激し、IL2で増殖させる。効果は10%程度
NKT細胞療法、NKとTリンパの2つの性質を持った免疫細胞NKTをαガラクトシルセラミドで活性化した樹状細胞を生体に注入することで誘導する。効果は30%程度
2005年頃 αβT(特異的)、γδT(非特異的)が開発された。
特にγδTはビスフォスネートで誘導されやすい。γδTは非特異的なので効率は悪いが癌の表面抗原が発現していない癌にも効果が認められる。効果は30~40%か?
2010年 特異的樹状細胞療法(がん樹状細胞ワクチン)、樹状細胞の抗原提示能力はマクロファージの100倍といわれ、癌ワクチン抗原である人工ペプチドで刺激し癌を認識させます。特異的(癌の表面抗原を認識して攻撃)なので効率が良く効果が高く有効率は50~60%。しかし、癌の40%では癌の表面抗原が発現していない可能性がありその種類の癌では効果が期待できない。
また刺激する人工ペプチドの種類や数によって能力に違いが生じ、癌組織が多種の細胞から成り立つヘテロタイプの癌には工夫が必要。癌腫瘍内に直接投与すると抗原認識が高まり効果が出やすい。

どれを選択するかは患者さんの選択になりますが、特異的樹状細胞療法以外は効果時間が1回投与の後2週間程度と短く、頻回投与が必要である点と有効性を考えると、特異的樹状細胞療法を中心で使用し、γδT、NKなどの癌表面抗原発現が弱いがんに効果があるものを補足的に使用するのが賢いのではないかと思います。きちんとした機関なら臨牀データを蓄積しているはずです。

※ここでいう効果とは、癌の成長をほぼ抑制できる安定状態SD以上を言います。

抗がん剤治療や放射線治療との併用は可能ですか?

可能です。併用する場合、免疫細胞投与は抗がん剤点滴の後が望ましい。これは、抗がん剤や放射線で癌細胞が破壊されている方が、癌細胞を免疫細胞が貪食して抗原認識しやすくなるためです。
特に腫瘍内に樹状細胞を投与する場合は効果が増強します。経口の抗がん剤では内服期間に併用しても問題はなく、特に5FU系(TS1等)は腫瘍性免疫が高まることがわかっています。また膵癌で使われるジェムザールも免疫を高める作用があります。
逆に、せっかくの免疫細胞を投与した後に点滴の強い抗がん剤や放射線を使用したのでは、効果が半減します。抗がん剤を免疫療法と併用する場合には、腫瘍を縮小させるために使うというより、体内環境を保つために使用し、低容量持続的治療や放射線のピンポイント治療と組み合わせると相性が良いといえます。

点滴剤の抗がん剤では、投与後7~14日で白血球数が低下するので末梢血白血球数が3000以上での投与が望ましい。抗がん剤投与とのスケジュール調整が必要です。

また、癌の骨破壊を抑制するビスフォスネート剤は、癌のアポトーシス作用や免疫を高めることが知られている。

癌に効くという健康食品はあるのですか?
癌のアポトーシス誘導 体質改善 免疫賦活などをうたった物が多いようですが、本当に効くものはマルチ商法では売られていないと思ってください。そういう人の心理を利用した方法を取らなくても売れるからです。
私も様々なものを試してみましたが、進行したがんに効果があるものはほとんどないと思います。βグルカンでも分子量をナノメータ-レベルで小さくしたものには、免疫細胞を本当に誘導するものがありますが、どの製品がその方の腸管免疫にマッチするのかは飲んで見なければ判りません。悪液質状態になってからあわてても仕方がありません。健康食品でさらに悪液質が悪化することすらあります。抗がん剤なども使用しながら悪液質をまず改善するのが先決です。

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