治療の現場から
10年続けたステロイド 自宅で脱ステを試みて重症化 症例:3
2013.07.12治療の現場から
43代 男性 入院期間2013年4月~7月
入院までの経緯
幼児期から軽度のアトピー性皮膚炎が生じ、学童期は肘や膝に見られていたが自然消退。
入院の10年前、結婚した後からアトピー性皮膚炎が生じるようになり、近医にてステロイド外用の処方を受けて使用していたが、次第に悪化傾向にあった。
2013年1月からステロイド外用を使用してもコントロールできなくなり、皮膚炎は全身性に悪化。
注射剤も投与されたが短期の効果しか得られなかった。
ステロイド治療に不安を感じ、3月下旬に自宅で脱ステロイドを行ったが皮膚炎は一層悪化した。
インターネットで当院を知り受診。入院治療となった。
【自宅脱ステで激悪化していた他の症例】
重症アトピーが自宅脱ステのリバウンドで最重症化していた青年 入院期間:2015年10月~12月:症例21
自宅で脱ステした最重症 TARC6万超からのコントロールに成功!退院から2年経過は良好 入院期間:2017年5月~7月:症例35
検査データの見方は掲載症例の見方をご覧ください。
入院後の経過
入院後は、バイオ入浴に取り組みながらの非ステロイド治療の効果は明確で、TARCは1ヶ月間で3分の1、3ヶ月で46分の1まで低下したのをはじめ、血液検査マーカーや自覚症POEMでも明確な改善が見られました。
脱ステで悪化状態から入院した患者さんでもあることから、ステロイド・プロトピックを使わない治療ででの改善症例です。
退院後も自宅でバイオ入浴を継続し、退院から9ヶ月後の2014年4月段階では、手の甲に軽度の皮膚炎があるだけでコントロールは良好です。