治療の現場から
重症アトピーが自宅脱ステのリバウンドで最重症化していた青年 入院期間:2015年10月~12月:症例21
2015.12.17治療の現場から
20代男性
入院までの経緯
母親は軽症アトピー性皮膚炎。本人は小学3年の頃から手足の屈曲部(ひじやひざ)にアトピー性皮膚炎が生じた。中学以降全身性に拡大したため入院治療を受け、その後ステロイド外用治療を定期的に行っていた。
2015年春に就職したが、多忙と発汗によりアトピー性皮膚炎が悪化。
抗アレルギー剤の内服、外用ステロイド強化を試みるも改善が得られず、脱ステロイドを試みるもリバウンドが強く生じ就労や日常生活が困難となった。
知人から当院のウェブサイトを教えられ受診、入院となった。
検査データの見方はこちらのページをご覧ください。
入院後の経過
入院当初は、口周りから首にかけてのヘルペス感染(カポジ)と多量の滲出液を伴う強い皮膚炎があり、全身にも湿疹・発赤・強い痒みが見られました。
入院後は、非ステロイド・非プロトピック療法に並行してバイオ入浴にも取り組みましたが、入院から1ヶ月近くは、体を動かすたびに皮膚のヒキツレによる痛みがありました。
しかし、2ヵ月後には皮膚炎の指標であるTARCの値が、入院時の約50分の1となる568まで一気に下がり、それに伴って皮膚もみるみるうちに正常皮膚へと近づいて行きました。
退院時にはまるで2ヵ月半前が信じられないくらいのきれいな皮膚となり、退院後は自宅にてバイオ入浴を継続しています。
【入院時にカポジが生じていた他の症例】