治療の現場から
アトピーにも入院治療という選択肢を
2019.10.25治療の現場から
世間では「アトピーで入院」というというのは一般的ではないようです。
でもそれは、一般の健康な人は、重症のアトピー患者さんと出会ったりふれあう機会が少ないからなのではないかと私たちは考えます。
当院では、人と会ったり動くことも困難となって入院して来られる最重症のアトピー患者さんも珍しくありませんし、そこまでの重症者ではなくても、アトピーが日常の生活や仕事、学業を続ける上での大きなハードルになっている方は沢山いらっしゃいます。
私たちは、そういったアトピー患者さんにこそ入院治療という選択肢が必要だと考えています。
入院治療に関してお問い合わせが多いこと
●入院期間はどれくらいになりますか?
当院でのアトピー性皮膚炎の入院治療は、2ヶ月~3ヶ月が期間の目安です。
非常にスムーズに改善し、1ヶ月半程度で退院なさる患者さんも中にはいらっしゃいますが、初めから短く期限を決めて入院すると、その日までに退院レベルまで改善しなかったり、期限から生じた焦りや不安が治療の妨げになる可能性もあります。
何かしらの事情があり、少しでも入院期間を短くしたいという方に向けたページを、この記事の最後にご紹介しています。
●入院すれば確実に良くなりますか?
症状は患者さんによって症状は千差万別ですので、当然ながら「確実に改善します」と言うことはできませんが、過去の改善率のデータでご紹介しているように、多くの方が入院治療を通じて症状を改善させていらっしゃり、このサイトにも多くの症例を掲載しています。
また、退院後も良好な状態を維持するために、自宅でバイオ入浴を継続的に行うという考え方を採用しています。
自宅でのバイオ入浴も念頭に置いて入院の検討をお願いします。
●入院費はどれくらいになりますか?
病室のタイプにもよりますが、1ヶ月分で40万円程度からが、入院にあたって患者さんにお支払い頂く費用の目安です。
治療は健康保険を使用しますが、差額ベッド代など高額療養費の対象とならない費用を頂戴しているため、ご負担は小さくありません。
これは、患者さんからの差額ベッド代などからアトピー性皮膚炎の根本原因やバイオ入浴に関する研究費を捻出しているためで、費用面を下げることが難しい分、常に最新の研究結果をフィードバックしています。
なお、医療機関での健康保険を使っての入院治療ですので、民間の生命保険や共済の入院補償に加入なさっていれば給付を受けれる可能性があり、最終的な患者さんの持ち出しは大きな額にならなかったという事例も多数あります。※教育入院は除きます。
また、仕事を休むとその間の収入が・・・という場合にも、お勤め先から保険証をもらっている人(社会保険の被保険者)であれば、傷病手当金という制度によってある程度の所得補償が受けられます。
病室タイプ・入院費用 のページに、病室タイプごとの費用や付属設備の違い、費用の精算、高額療養費制度、入院ケース別の試算を掲載していますのでご覧ください。
入院までの流れ
●次のページをご覧になってからご連絡頂くことをお勧めします。
バイオ入浴について
治療方針について
病室タイプ・入院費用
●「お問い合わせは電話又はメールフォームで」
対応時間内であれば、入院専用ダイヤルまでお電話を頂くのが最もスムーズです。
対応時間内であっても、他の患者さんへの対応中や担当者不在のときなど電話に出られない場合がありますので、この場合は代表電話にご連絡ください。
0577-37-7064
代表電話の対応時間は外来の受付時間に準じます。
なお、入院専用ダイヤルへの不在着信につきましては、継続的にやり取りをさせて頂いている電話番号のみ折り返します。
休診日や夜間・早朝などお電話がつながらない時間帯、○×のように簡単にお返事できる問い合わせ内容であればメールフォームも使えますが、細かい説明や具体的な受診・入院の打ち合わせはお電話で行います。
入院までの手順・入院お申込みページをご覧になった上でお問い合わせ頂けると、やり取りがよりスムーズです。
●入院の前には、外来受診にお越し頂いています。
これは原則ですが、症状のために往復の移動も困難だという方や、極めて遠方にお住まいなどの事情がある方はご相談ください。
なるべく負担を減らせるように、可能な範囲で調整・対応します。
●外来受診日は診察だけではありません。
医師が診察するだけでなく、動画での治療方針説明や院内の見学、バイオ入浴とはどんなものかを直接ご覧いただきます。
「ここでなら良くなる」「ここで治療してみよう」と思って頂いた上で、具体的な入院日を決めていくことになります。
なお、受診前から入院の意思を固めていらっしゃる場合であっても外来受診は必要ですが、受診前に入院日等の打ち合わせを進めさせて頂くことは可能です。
患者さんの中には、世間一般でのアトピーに対する認識と自分に生じている辛さや苦しさ、困難さのギャップに長年悩んできた方も多く、入院してそれを理解し合える患者仲間や、アトピー専門の入院病棟で見た目を気にしなくて済むことが嬉しかったと話される方も少なくありません。
「NC21への入院が、より良い人生への転換点になった」と言って頂けるような入院治療を目指しています。