治療の現場から
5分でわかる!バイオ入浴でのアトピー改善
2019.12.21治療の現場から
バイオ入浴はバクテリア(有効菌)を培養した茶色いお風呂です
なぜバイオ入浴でアトピーが良くなるの!?
アトピーの原因は菌!
アトピーは体の防御機能(免疫)が狂ってしまっていて、肌にかゆみや炎症のもとになる菌が増えているのにその菌を免疫がやっつけられず、かゆみや炎症が続いている状態です。
菌で菌を制する!
バイオ入浴は、かゆみや炎症を引き起こさない安全で生命力の強い有効菌(主にバチルスというタイプの土中に生息するバクテリアです)をお風呂の中に増やし、そのお風呂に入ることで肌にいる有害な菌を減らします。
個人差はありますが、入院患者さんには1日4時間程度入浴することをお勧めしています。
※透明に色が変わっているのが有害菌の繁殖を防いでいる部分です。
AとDは薬剤、BとCはバイオ入浴の浴水ですが、同じように有害菌の繁殖を防ぎます。
バイオ入浴で免疫バランスが整う!育つ!
アトピー性皮膚炎の方は免疫のバランスがアレルギー側に傾いていますが、有効な菌が全身の肌に触れると、シーソーの様に免疫が整えられアトピー症状が改善します。
人間は自然界の菌たちに触れることで免疫が育つ仕組みになっているので、小さな子どもがこのお風呂に入るとアトピーの改善だけでなく予防にもつながります。
バイオ入浴は続けることが大事!
ヒトの免疫バランスは 3 歳までに決まります。
この時期までに培われたアレルギー体質を根本的に改善することは困難であるため、入院患者さんには退院後もバイオ入浴を継続してアトピーをコントロールし、アトピーに振り回されずに生活していくことを目標にするようアドバイスしています。
バイオ入浴最大の特徴
それは、薬物では困難な「人が本来持っている絶妙な免疫バランスを取り戻す働きがある」ということです。
免疫の働きを抑える薬(ステロイドなど)を使ってもアトピーがコントロールできなくなってしまった患者さんや、ステロイドを止めリバウンドで症状が悪化してしまった患者さんの回復を助け、その後も良好な状態を保っていくことに役立ちます。
バイオ入浴のこのような働きを解明してきた当院では、病気の治療方法に特許権が認められているアメリカで治療特許を取得するなど、エビデンス(証拠や根拠)の公開と信頼性の確保に努めています。
官庁: アメリカ合衆国
特許番号 10004768 特許付与日: 26.06.2018
当院の入院治療とバイオ入浴
当院で過去約6年間にアトピーの入院治療を行った患者さん170名の統計では、
ステロイドを使わずTARCが87%の改善(低下)
という非常に高い実績があります。
※TARC(ターク)はアレルギー性皮膚炎の重症度を示す血液検査項目です
※2014年1月から2019年11月の当院入院患者統計
高い改善率の最大の理由は、入院中の患者さんにバイオ入浴について情報を提供し、皆さんがバイオ入浴に取り組むことが出来ることです。