治療の現場から
入院患者さんに提供している酵素玄米について~アトピー食事療法~
2024.01.07スタッフブログ
今回の記事は入院患者さんに主食として提供している酵素玄米についてのお話しです。
当院では20年以上前から長岡式酵素玄米を提供していますが、ここ数年、酵素玄米を有名芸能人が紹介していたりして耳にする機会が増えたように感じます。
また、ヘルシー志向のカフェランチなどで提供しているお店も一昔前と比べると多くなりましたね。
この記事では、管理栄養士の木戸脇から聴いた酵素玄米の特徴や魅力をご紹介します。
酵素玄米の魅力
酵素玄米の良いところをわかりやすく言うなら、栄養の豊富さと消化の良さにあると思います。
※もちろん魅力はそれだけではありませんが(^^)
栄養が豊富な理由
酵素玄米は寝かせ玄米と呼ばれることもあるように、小豆と少量の塩を入れて炊いた玄米を保温容器で3日以上熟成させて作ります。
お米は胚芽やぬかにビタミンやミネラルなどの栄養が豊富に含まれていて、それらを取り除いてしまう白米より玄米のほうが栄養的に優れていることが知られていますが、酵素玄米では熟成期間中に酵素が働いて、通常の玄米以上に栄養素が豊富になります。
また、小豆の食物繊維や亜鉛、ポリフェノールなども一緒に摂取できるので、白米と比べて断然栄養豊富だと言えます。
消化が早い理由
玄米が身体に良いことはよく知られているのにも関わらず、実際に玄米を食べている人がそれほど多くないのは、胚芽がぬかがあるために白米と比べて食感が固くなりがちなのと、消化がいまひとつ悪いことにあるのではないでしょうか。
と言っても、昔の日本では白米は貴重品で玄米食が普通だったわけですから、消化に関しては、現代人がよく噛んで食べる習慣がなくなったことの影響も大きいと思います。
酵素玄米は熟成中にモチモチとお赤飯のような食感に変化して柔らかく食べやすくなり、普通の玄米より消化が良いうえに、少量で満足感が得られるので食べ過ぎ予防にも効果的です。
酵素玄米の炊き方
退院後の食生活にも取り入れたいとおっしゃる患者さんには、長岡式酵素玄米の講習会に参加することをお勧めしています。
酵素玄米が炊ける電気炊飯器も市販されていますが、昔、関係者が試したところ炊き上がりがいまひとつだったとのことで、当院では専用の圧力鍋で炊く長岡式で長年提供しています。
※電気炊飯器も進化しているので、今の物は美味しく炊けるのかも知れません。
長岡式は炊き方の手順や工程は少し複雑なのではじめは驚くかも知れませんが、慣れてしまえば大丈夫です。
ちなみに、どうしても酵素玄米は苦手という患者さんには白米を提供しています。